COMPANY 調査レポート

開発元: 株式会社Works Human Intelligence
カテゴリ: 💼 勤怠管理/人事労務

大手法人向け統合型人事システム。人事管理、給与計算、勤怠管理、タレントマネジメント等の人的資本マネジメントにまつわる業務領域を広くカバーします。

総合評価
77点
基準点70点からの評価
オープンソース
非公式・商用
無料プラン
なし
最低価格
非公開
対象ユーザー
大企業人事部
更新頻度
中
🆕 最新情報: 2026年8月にKDDI、ヤマト運輸などの大手企業が統合人事システム「COMPANY」を相次いで採用

📋 評価の詳細

👍 加点項目

  • +8 大企業の複雑な要件に対応できる業務網羅性と、1200法人グループ以上の導入実績
  • +5 ISMAPやSOC2など多数のセキュリティ認証を取得しており、信頼性が高い

👎 減点項目

  • -2 体系的なリリースノートが公開されておらず、開発の活発度が不明瞭
  • -3 ユーザーレビューでUIの操作性やモバイル非対応が指摘されている
  • -1 ITreviewでの評価スコア(3.4)が競合と比較してやや低め
総評: 大企業向け統合人事システムとして圧倒的な実績と機能網羅性を誇るが、UI/UXには改善の余地あり。

COMPANY 調査レポート

1. 基本情報

  • ツール名: COMPANY
  • ツールの読み方: カンパニー
  • 開発元: 株式会社Works Human Intelligence
  • 公式サイト: https://www.works-hi.co.jp/products
  • 関連リンク:
  • カテゴリ: 人事労務
  • 概要: 大手法人向け統合型人事システム。人事管理、給与計算、勤怠管理、タレントマネジメント等の人的資本マネジメントにまつわる業務領域を広くカバーします。

2. 目的と主な利用シーン

  • 解決する課題:
    • 大企業における複雑な人事・給与・勤怠管理の効率化
    • 紙ベースの申請業務からの脱却(ペーパーレス化)
    • 人事データの活用による戦略的な人材配置や育成
  • 想定利用者:
    • 人事部、労務部、経営企画部
    • 各拠点の管理職(営業所長など)
    • 一般従業員(各種申請)
  • 利用シーン:
    • 新入社員の入社手続き
    • 年末調整
    • 従業員のスキルや経歴の管理・可視化
    • グループ会社全体での人事システム基盤の統一

3. 主要機能

  • 人事管理: あらゆる人事情報の収集、蓄積、履歴管理と可視化を一気通貫で
  • 給与計算: 給与計算における煩雑な一連の処理を豊富な標準機能で自動化
  • 勤怠管理: 大企業で必要とされる多種多様な勤務形態に柔軟に対応
  • タレントマネジメント: 従業員のタレント管理やスキルの向上、それらを適切に配置する戦略人事を実現
  • 雇用手続管理: 入社予定者からの情報をシステムに自動連携し、業務効率化を推進
  • ID管理: 人事データベースと連動し、入退社や異動に伴うアカウント管理を効率化

4. 動作原理・システム構成

  • アーキテクチャ: クラウド完結型SaaS
  • 主要コンポーネントとデータフロー:
    • 従業員や管理者がWebブラウザからアクセスし、クラウド上のシステムでデータが一元管理される。
    • 人事管理、給与計算、勤怠管理などの各シリーズが同一のデータベース基盤上で連携し、情報のリアルタイムな同期を実現。
  • 特筆すべき要素技術:
    • 既存の基幹システムとの連携を想定した充実したAPI。
    • 高いセキュリティ基準を満たすクラウドインフラ基盤。
graph TD
    A[従業員・管理者] -->|Webブラウザ| B(COMPANY フロントエンド)
    B --> C{COMPANY 統合プラットフォーム}
    C --> D[人事管理シリーズ]
    C --> E[給与計算シリーズ]
    C --> F[勤怠管理シリーズ]
    C --> G[タレントマネジメントシリーズ]
    D --> H[(統合人事データベース)]
    E --> H
    F --> H
    G --> H
    H <-->|API/CSV連携| I[外部基幹システム・SaaS]

5. 開始手順・セットアップ

  • 前提条件:
    • 契約手続き(導入コンサルティング含む)が必要
    • 専用の利用環境(SaaSまたはプライベートクラウド)の用意
  • インストール/導入:
    • ブラウザからアクセスして利用するWebアプリケーション形式(一部機能は専用クライアントが必要な場合あり)。
  • 初期設定:
    • 導入プロジェクトとして、専任コンサルタントと共に要件定義・設定を行うのが一般的。
  • クイックスタート:
    • エンタープライズ向け製品のため、セルフサービスでのクイックスタートは提供されていない。

6. 特徴・強み (Pros)

  • 大企業の複雑な業務に対応する網羅性: 日本の大手約1,200法人グループに導入されており、複雑な人事制度や多様な勤務形態に対応できる豊富な標準機能が強み。
  • 高い顧客継続率と信頼性: 年間契約継続率98%(2024年度)、平均継続利用年数13年(2024年末時点)という高い実績が、製品とサポートの品質を物語っている。
  • コストの透明性とTCO削減: 機能追加や法改正対応による追加費用が発生しない定額制のため、長期的なシステムコストを固定化できる。
  • 高セキュアな環境: ISMAPや各種ISO認証、SOCレポートなど、金融機関や自治体でも利用可能な厳格なセキュリティ基準をクリアしている。
  • 充実したAPI: APIが充実しており、既存の基幹システムともスムーズに連携できるため、柔軟なシステム構築が可能。

7. 弱み・注意点 (Cons)

  • モバイル非対応:
    • モバイルでの使用環境がなく、PCからの利用が前提となる。(口コミより)
  • UIの操作性:
    • UIが直感的でないという意見がある。(口コミより)
  • 設定の複雑さ:
    • カスタマイズ性が高い反面、導入側で設定を詰めなければならない部分が多く、学習コストがかかる。(口コミより)
  • 機能のパッケージング:
    • 単体導入ではカバーできる業務が限られるため、複数シリーズの組み合わせ利用が前提となる。

8. 料金プラン

プラン名 料金 主な特徴
標準プラン 非公開 定額制(初期費用+固定運用費)。詳細は要問い合わせ。
  • 課金体系: 定額制(ユーザー数や機能数による変動ではなく、包括的な契約となる場合が多い)。追加コストなしで機能強化や法改正対応が行われるのが特徴。
  • 無料トライアル: 公式サイトに記載なし(通常はデモやPoCを実施)。

9. 導入実績・事例

  • 導入企業: 日揮ホールディングス株式会社, 株式会社鹿児島銀行, 株式会社明治, キリンビジネスシステム株式会社, ヤマト運輸株式会社, 大和証券グループなど、約1,200の大手法人グループ。
  • 導入事例:
    • 日揮ホールディングス: グループ再編や人事制度改定、頻繁な法改正に、定額制のCOMPANYで柔軟に対応。
    • 鹿児島銀行: 人材スキルの可視化と組織力分析に活用し、個人と組織の成長を促進。
    • 明治: グループ全体の勤怠管理システムを統合し、管理業務を標準化。
  • 対象業界: 製造、建設、金融、サービスなど、業界を問わず従業員数の多い大手企業やグループ企業。

10. サポート体制

  • ドキュメント: 公式サイト上に一般公開された詳細なマニュアルはない(契約者向けサイトで提供)。
  • コミュニティ: ユーザーコミッティ (ユーザー同士で製品活用について議論する場) があり、ナレッジ共有が行われている。
  • 公式サポート:
    • プロフェッショナルサービス: 導入や運用に関するコンサルティング。
    • 担当保守コンサルティング: 費用内で、担当者による保守コンサルティングが受けられる。

11. エコシステムと連携

11.1 API・外部サービス連携

  • API: 既存の基幹システムとの連携を想定したAPIが充実しており、データ連携基盤としての役割も果たせる。
  • 外部サービス連携: 具体的な連携サービス名は公式サイトでは強調されていないが、SIerによる個別連携実績は豊富。

11.2 技術スタックとの相性

技術スタック 相性 メリット・推奨理由 懸念点・注意点
Java / .NET ◯ 基幹システム連携において親和性が高い SDK等は非公開の場合が多い
CSV連携 ◎ 多くのレガシーシステムとの連携で標準的に利用可能 リアルタイム連携には向かない

12. セキュリティとコンプライアンス

  • 認証: シングルサインオン(SSO)対応(要問い合わせ)。
  • データ管理: 不正アクセス防御、脆弱性診断を定期的に実施。
  • 準拠規格: ISMAP, ISO 27001, ISO 27017, ISO 27701, プライバシーマーク, SOC 1 / SOC 2 Report。金融機関レベルの厳しい要件にも対応可能。

13. 操作性 (UI/UX) と学習コスト

  • UI/UX: 内定者向けのナビゲーション機能は評価されている一方で、管理者向けの画面は機能が多岐にわたるため直感的でないという指摘がある。
  • 学習コスト: 機能が豊富でカスタマイズ性が高いため、管理者には初期設定や運用に一定の学習が必要となる。専任の担当者を配置することが望ましい。

14. ベストプラクティス

  • 効果的な活用法 (Modern Practices):
    • 専任担当者の配置: 複雑な設定や機能を使いこなすため、社内に専任の管理者や推進チームを置く。
    • ユーザーコミッティへの参加: 他社の活用事例を学び、自社の運用改善に取り入れる。
    • 標準機能の最大限活用: 独自カスタマイズを避け、COMPANYの標準機能に合わせて業務フローを見直すことで、保守性を高める。
  • 陥りやすい罠 (Antipatterns):
    • 過度なカスタマイズ: パッケージのメリット(法改正対応など)を享受しにくくなるため、過度な作り込みは避けるべき。
    • 教育不足での運用開始: 管理者・一般ユーザーともに十分なトレーニングを行わずに導入すると、問い合わせ対応に追われることになる。

15. ユーザーの声(レビュー分析)

  • 調査対象: ITreview, ITトレンド, BOXIL Magazineなど
  • 総合評価: 3.4/5.0 (ITreview, 51件), 3.9/5.0 (ITトレンド, 254件)
  • ポジティブな評価:
    • 手作業で行っていた人事管理業務が自動化され、データ収集や分析も簡単になった。
    • アクセス管理機能により、情報のセキュリティも保証されている。
    • 勤怠・給与・人事評価を一元管理でき、情報の整合性が保たれやすい。
    • 法令対応が迅速で安心感がある。
  • ネガティブな評価 / 改善要望:
    • モバイルでの使用環境が弱く、PC前提のUIである点が不便。
    • 管理画面のUIが直感的でなく、設定が複雑で学習コストが高い。
    • 各種申請(住所変更など)の導線がわかりにくい場合がある。
  • 特徴的なユースケース:
    • 大規模グループ企業での人事基盤統一や、複雑な就業規則を持つ製造業での勤怠管理。

16. 直近半年のアップデート情報

  • 2026-08-26: KDDI、統合人事システム「COMPANY」を採用
  • 2026-08-24: ひとまいるグループ、約5,500名の人財基盤に「COMPANY」を採用
  • 2026-08-04: ヤマト運輸、統合人事システム「COMPANY」を採用
  • 2026-04-07: 半導体製造装置大手TOWA、「COMPANY Talent Management」シリーズで国内外の人材データを一元化
  • 2026-03-31: 統合人事システム「COMPANY」、住友金属鉱山で採用
  • 2026-03-26: 名古屋市立大学、「COMPANY Talent Management」シリーズを採用
  • 2025-12-24: 「COMPANY Talent Management」シリーズに人件費計画機能を追加。
  • 2025-11-27: 「COMPANY Talent Management」シリーズで組織サーベイ機能をリリース。
  • 2025-11-12: はたらく個人の成長を加速する新製品「COMPANY Me」を提供開始。

(出典: 公式サイト ニュースリリース)

17. 類似ツールとの比較

17.1 機能比較表 (星取表)

機能カテゴリ 機能項目 COMPANY SmartHR KING OF TIME ジョブカン勤怠管理
基本機能 業務網羅性 ◎
極めて広い
◯
労務中心
△
勤怠特化
△
勤怠・シフト中心
カテゴリ特定 複雑要件対応 ◎
大企業向け
◯
標準的
◎
カスタマイズ強
◯
シフト等に柔軟
エンタープライズ セキュリティ ◎
金融・自治体
◎
認証取得済
◯
ISMS等
◯
ISMS等取得
非機能要件 UI/UX △
改善余地あり
◎
非常に高い
△
やや古い
◯
シンプル

17.2 詳細比較

ツール名 特徴 強み 弱み 選択肢となるケース
COMPANY 大企業向けの統合人事システム 複雑な要件への対応力、定額制、手厚いサポート 初期コスト、UIの操作性 複雑な人事制度を持つ大企業で、長期的なTCOを重視する場合
SmartHR シェアNo.1のクラウド人事労務ソフト 高いUI/UX、豊富なタレントマネジメント機能 - スタートアップから大企業まで、使いやすさを重視する場合
KING OF TIME 勤怠管理市場シェアNo.1 圧倒的な勤怠管理機能とカスタマイズ性 人事・給与機能は限定的 勤怠管理を厳密に行いたい企業や、特殊な勤務形態がある場合
ジョブカン勤怠管理 必要な機能を選べるクラウド勤怠 コストパフォーマンスとシフト管理機能の強さ、LINE/Slack打刻 管理者画面のUIがやや煩雑 コストを抑えたい企業、シフト管理が重要なサービス業、柔軟な打刻方法を求める企業

18. 総評

  • 総合的な評価:
    • 大手企業の人事業務に特化した統合システムとして、豊富な機能と高い実績を誇る。特に、定額制によるコストメリットと、手厚いサポート体制、複雑な要件に対応できるカスタマイズ性が強み。
    • 一方で、モバイル非対応やUIの操作性には改善の余地があるとの声もあり、導入・運用には一定の学習コストを要する。
  • 推奨されるチームやプロジェクト:
    • 従業員数の多い大手企業や、複数のグループ会社を持つ企業。
    • 複雑な人事制度や勤務形態を持ち、パッケージの標準機能だけでは要件を満たせない企業。
    • 長期的な視点でのTCO(総所有コスト)と、手厚い導入・運用サポートを重視する企業。
  • 選択時のポイント:
    • PC利用がメインの業務環境であるか。
    • 導入にあたり、専任の担当者を置いて学習・設定に時間をかけられるか。
    • 既存システムとの連携をスムーズに行いたい場合に適している。