QualityForward 調査レポート

開発元: 株式会社ベリサーブ
カテゴリ: テスト管理

開発スピードと品質の向上を支援するテスト管理ツール。ExcelライクなUIで直感的に操作でき、リアルタイムな進捗可視化を実現する。

総合評価
84点
基準点70点からの評価
オープンソース
非公式・商用
無料プラン
あり
最低価格
無料 / 10,000円/月
対象ユーザー
QAエンジニアテスト管理者プロジェクトマネージャー
更新頻度
🆕 最新情報: テスト要求ツリー機能の追加

📋 評価の詳細

👍 加点項目

  • +5 ExcelライクなUIで移行が容易
  • +5 充実した日本語サポートとドキュメント
  • +5 無料プランがあり導入のハードルが低い
  • +3 リアルタイムな進捗可視化機能が優秀

👎 減点項目

  • -2 階層構造に一部制約がある
  • -2 Excelに比べると装飾などの柔軟性が劣る
総評: Excel管理からの脱却を目指す日本企業に最適。低コストで導入でき、スムーズにテスト管理の効率化を実現できる。

QualityForward 調査レポート

1. 基本情報

  • ツール名: QualityForward
  • ツールの読み方: クオリティフォワード
  • 開発元: 株式会社ベリサーブ
  • 公式サイト: https://www.veriserve.co.jp/helloqualityworld/service/qualityforward/
  • 関連リンク:
  • カテゴリ: テスト管理
  • 概要: 開発スピードと品質の向上を支援するクラウド型テスト管理ツール。Excelやスプレッドシートで行われていた非効率なテスト管理を刷新し、リアルタイムな進捗把握と品質分析を可能にする。

2. 目的と主な利用シーン

  • 解決する課題:
    • Excelでのテスト管理によるファイルの先祖返りや集計の煩雑さ
    • テスト進捗のブラックボックス化
    • テスト資産の属人化と再利用性の低さ
  • 想定利用者: QAエンジニア、テスト管理者、開発リーダー
  • 利用シーン:
    • 複数人での同時テスト実行と進捗のリアルタイム管理
    • 過去のテストケースを流用したリグレッションテストの実施
    • BTSと連携したバグ管理と品質分析

3. 主要機能

  • リアルタイムレポート: ダッシュボードや収束曲線(信頼度成長曲線)で、テスト進捗や品質状況をリアルタイムに可視化。
  • ExcelライクなUI: 現場で使い慣れたスプレッドシート形式のインターフェースで、違和感なくテスト実行や編集が可能。
  • テスト資産の再利用: テストケースの複製やバージョン管理ができ、過去のテスト結果に基づいた再テストの抽出も容易。
  • BTS連携: JiraやRedmineと連携し、テスト失敗時に自動でバグチケットを起票したり、相互リンクを作成可能。
  • マルチサイクル管理: 1つのテストケースに対して、複数の環境(OS、ブラウザなど)やサイクルでのテスト結果を記録可能。
  • 自動テスト連携: Web APIを使用して自動テストの結果を取り込み、手動テストと一元管理が可能。
  • チームWiki: プロジェクト内のナレッジやノウハウを共有するためのWiki機能。

4. 開始手順・セットアップ

  • 前提条件:
    • Webブラウザ(Google Chrome推奨)
    • ベリサーブID(無料)の登録
  • インストール/導入:
    • SaaS版のためインストール不要。公式サイトからアカウント登録を行う。
  • 初期設定:
    1. プロジェクトの作成
    2. メンバーの招待
    3. テストスイート(テストケース集)の作成またはExcelインポート
  • クイックスタート:
    • ダッシュボードから「新しいプロジェクト」を作成し、チュートリアルに従ってサンプルデータをインポートすることで、すぐに機能を体験可能。

5. 特徴・強み (Pros)

  • 圧倒的な導入のしやすさ: Excelに近い操作感とExcelファイルのインポート機能により、既存の業務フローからの移行コストが非常に低い。
  • 国産ツールならではの安心感: UIやドキュメントが完全日本語対応しており、サポートも手厚い。
  • 強力な可視化機能: 集計作業なしで自動的に生成されるレポート(収束曲線など)により、マネージャーの管理工数を大幅に削減できる。
  • 無料プランの充実: 小規模チームであれば無料で使い続けることができ、スモールスタートに最適。

6. 弱み・注意点 (Cons)

  • 階層構造の制約: プロジェクトやテストスイートの階層構造が比較的フラットで、大規模かつ複雑な製品構成の場合、管理に工夫が必要な場合がある。
  • 装飾機能の限界: Excelのようにセルごとの色変えや文字装飾を自由に行うことはできず、視認性の向上には限界がある。
  • モバイルアプリ未提供: 基本的にPCブラウザでの利用が前提となっており、ネイティブアプリ版は提供されていない。
  • 一部機能の専門性: 収束曲線などの分析機能は強力だが、活用にはある程度のテスト管理の知識が必要となる場合がある。

7. 料金プラン

プラン名 料金 主な特徴
フリープラン 無料 4ユーザーまで、テスト結果3,000件まで、ストレージ5GB
ビジネスプラン 10,000円/月 (税抜) 5ユーザー含む(追加1,500円/人)、閲覧専用ユーザー100名無料、テスト結果無制限、ストレージ100GB
エンタープライズ 要問い合わせ オンプレミス版など、個別要件に対応
  • 課金体系: ユーザー数課金(ビジネスプランの場合、6人目以降に追加料金)
  • 無料トライアル: ビジネスプランのトライアルが可能(期間は要問い合わせ、通常1ヶ月程度)

8. 導入実績・事例

  • 導入企業: トヨタ自動車、任天堂、デンソー、ナビタイムジャパン、スパイダープラス、マネーフォワードなど(公式サイト掲載企業より推測含む)
  • 導入事例:
    • 自動車メーカー: テスト結果の集計の手間を削減し、品質分析を強化。
    • 地図ナビアプリ開発: OEMや仕向地ごとのテスト実施状況を一元管理。
    • 会計クラウドサービス: リグレッションテストの準備を効率化し、テスト項目の精度を向上。
  • 対象業界: 自動車、ゲーム、Webサービス、SaaSベンダーなど多岐にわたる。

9. サポート体制

  • ドキュメント: 公式Zendeskに詳細なマニュアル、FAQ、チュートリアルが用意されている。
  • コミュニティ: ユーザー会などのイベントが定期的に開催されている(HQW! イベントなど)。
  • 公式サポート: 問い合わせフォームからのメールサポートに対応。国産ベンダーのため日本語でのスムーズな対応が可能。

10. エコシステムと連携

10.1 API・外部サービス連携

  • API: Web API (REST API) が提供されており、テスト結果の登録や情報の取得が可能。自動テスト連携に利用される。
  • 外部サービス連携:
    • Jira / Redmine: 双方向連携により、テスト管理と課題管理をシームレスに接続。
    • Slack / Teams: 通知連携(Webhook利用などで実現可能)。

10.2 技術スタックとの相性

技術スタック 相性 メリット・推奨理由 懸念点・注意点
Selenium / Appium API経由で結果を取り込み、予実管理が可能 実装にはスクリプトの作成が必要
JUnit / RSpec CIパイプラインからAPIを叩くことで連携可能 標準プラグインはなくAPI利用が前提
Jira 標準機能として強力な連携を提供 クラウド版/オンプレ版での設定差異に注意
Redmine 日本で人気の高いRedmineともスムーズに連携 バージョン互換性の確認が必要

11. セキュリティとコンプライアンス

  • 認証: ユーザーID/パスワード認証。IPアドレス制限などのオプションも存在する場合あり。
  • データ管理: AWS等の信頼性の高いクラウド基盤を利用。通信の暗号化(SSL/TLS)。
  • 準拠規格: 経済産業省「クラウドサービスレベルのチェックリスト」に基づくチェックシートを公開。セキュリティ評価プラットフォーム「Assured」による評価を取得可能。

12. 操作性 (UI/UX) と学習コスト

  • UI/UX: スプレッドシート(表計算ソフト)を模したUIを採用しており、エンジニアだけでなく非エンジニアでも直感的に操作できる。ドラッグ&ドロップやショートカットキーも一部対応。
  • 学習コスト: Excelでのテスト管理経験があれば、ほぼ学習なしで移行可能。独自の概念(テストスイート、サイクルなど)の理解には少々の時間を要するが、全体的に低い。

13. ベストプラクティス

  • 効果的な活用法 (Modern Practices):
    • テスト資産のライブラリ化: テストケースを機能ごとに整理し、リリースの内容に合わせて必要なケースを「テストサイクル」として切り出して実行する運用が推奨される。
    • 自動テストとのハイブリッド管理: 単体・結合レベルの自動テスト結果もAPIで取り込み、品質全体をQualityForward上で可視化する。
  • 陥りやすい罠 (Antipatterns):
    • Excelの完全再現を目指す: 色分けや結合セルなど、Excelならではの見た目にこだわりすぎると、ツールの良さを活かせない。データとしての管理にシフトすべき。
    • 巨大なテストスイート: 1つのファイル(スイート)に数万件のケースを入れると動作が重くなる可能性があるため、適切な単位で分割する。

14. ユーザーの声(レビュー分析)

  • 調査対象: ITreview (2025年1月時点のレビュー含む)
  • 総合評価: 4.0/5.0 (ITreview)
  • ポジティブな評価:
    • 「何をやったか、どういう結果になったかが見える化できる。定例会を省略できるほど進捗管理が楽になった。」
    • 「Excelライクなので初見でも操作に迷うことが少ない。集計にかける工数が削減された。」
    • 「サポートの対応が早く、機能追加の頻度も高い。」
  • ネガティブな評価 / 改善要望:
    • 「文字色変更など装飾手段がなく、Excelと比較すると不便に感じる部分がある。」
    • 「テストスイート等の階層構造が1階層しか作れず、製品が多いと平たく見えてしまう。」
    • 「テスト管理の知識がないユーザーには少々オーバースペックに感じる機能もある。」
  • 特徴的なユースケース:
    • テスト要求ツリー機能を使って、要件定義書からテスト項目を作成し、漏れを防止した事例。

15. 直近半年のアップデート情報

  • 2025-02-14: 品質のベストプラクティスに関するイベント開催(予定/開催済み)。
  • 2024-12-26: 開発者向けサミットでのセッションレポート公開。
  • 2024-11-XX: テスト要求ツリー機能の強化やUI改善などが定期的に行われている(レビュー情報より推測)。

(出典: 公式サイト ニュース および ITreview)

16. 類似ツールとの比較

16.1 機能比較表 (星取表)

機能カテゴリ 機能項目 QualityForward TestRail TestLink Excel/Spreadsheet
基本機能 テストケース管理
Excelライクで使いやすい

構造化管理が得意

伝統的なツリー構造

手軽だが管理困難
可視化 進捗レポート
リアルタイム・収束曲線

豊富なレポート

基本的機能のみ
×
手動集計が必要
連携 BTS連携
Jira/Redmine

多くのツールに対応

設定がやや複雑
×
リンク貼り付けのみ
非機能要件 日本語対応
完全対応・サポート有

日本語化可だが英語ベース

翻訳にバラつきあり

ツール自体は日本語

16.2 詳細比較

ツール名 特徴 強み 弱み 選択肢となるケース
QualityForward 日本発のクラウド型ツール Excelからの移行が容易、強力なサポート、日本語対応 グローバル標準ツールほどのプラグイン数はない 日本の組織で、Excel管理からの脱却を図りたい場合
TestRail 世界的なシェアを持つ標準ツール 非常に多機能で柔軟、多くの連携プラグイン コストがやや高め、設定項目が多く学習が必要 グローバルチームや、高度なカスタマイズが必要な場合
TestLink オープンソースの老舗ツール 無料で利用可能、オンプレミスで完全に制御可能 UIが古く操作性が低い、セットアップ・保守の手間 コストを全くかけたくない、または完全な自社管理が必要な場合

17. 総評

  • 総合的な評価:
    • QualityForwardは、Excelでのテスト管理に限界を感じているが、いきなり高機能な海外製ツールを導入するのはハードルが高いと感じている組織にとって、最適な「架け橋」かつ「ゴール」となり得るツールである。
    • 操作性の良さと導入のしやすさは特筆すべき点であり、現場の抵抗感を最小限に抑えながら、管理レベルを大きく引き上げることができる。
  • 推奨されるチームやプロジェクト:
    • Excelやスプレッドシートでの管理に疲弊しているチーム。
    • 専任のQAエンジニアがおらず、開発者やPMがテスト管理を兼務している組織。
    • 日本語でのサポートやドキュメントを重視する国内プロジェクト。
  • 選択時のポイント:
    • 「Excelの操作感」を維持しつつ管理を効率化したいならQualityForward一択。
    • 世界中のあらゆるツールと連携し、グローバル標準のプロセスを構築したいならTestRailなども比較検討に値する。