GitHub Actions Runner

コストと価値の真実:GitHubホステッド vs セルフホステッド 完全比較

本日の探求テーマ

  • 選択肢の基本:GitHubホステッド vs セルフホステッド
  • 表面的なコスト:コンピュート料金の直接比較
  • 隠された真実:総所有コスト(TCO)の罠
  • 賢い選択:組織に合わせた最適戦略

CI/CDの心臓部、"ランナー"の選択

GitHubホステッド

手軽さ利便性を重視するGitHubのマネージドサービス。

セルフホステッド

コスト削減自由なカスタマイズを追求する自己管理インフラ。

GitHubホステッド:価格以上の価値

フルマネージド & セキュリティ

メンテ、パッチ、隔離環境をGitHubが全提供。

即時利用可能

セットアップ不要。すぐに開発へ集中できます。

従量課金モデル

使った分だけの支払いで、アイドルコストはゼロ。

表面的なコスト比較 (Linux 2-core)

$0.48 / 時間

GitHubホステッド

VS

約$0.03 / 時間

セルフホスト (AWS)

一見、セルフホストが圧倒的に安価に見えるが...

macOSセルフホストの落とし穴

たった30分のビルドを実行しただけでも...

GitHubホステッド

$2.40

($0.08/分 × 30分)

コスト10倍以上

セルフホステッド (AWS)

$25.99

Appleのライセンスによる24時間最低料金が適用

"安い"は本当? 総所有コスト(TCO)という視点

VMコンピュートコスト (氷山の一角)

人件費 (最大の隠れコスト)

ネットワーク料金 (データ転送)

ストレージ & アイドルコスト

最大のコスト:エンジニアリング時間

もし週8時間の保守作業が発生したら?

20台規模のランナーフリートで、パッチ適用、監視、トラブル対応などが発生

年間 約$31,200

製品開発に使えたはずの貴重なエンジニアリング時間がインフラ管理に...

見落とされがちな追加費用

ネットワークエグレス料金

1GBのDockerイメージを1日50回プッシュすると、月間約$135の追加コストに。GitHubホステッドではこの料金はかかりません

アイドル & ストレージコスト

ジョブを待つアイドル状態のVMや、OS・キャッシュ用の永続ストレージにも継続的にコストが発生します。

コストだけじゃない:定性的比較マトリクス

評価項目 GitHubホステッド セルフホステッド
セットアップと保守の手間 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (ゼロ) ⭐️ (継続的な負担)
セキュリティ責任 ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (GitHubが管理) ⭐️⭐️ (全て自己責任)
スケーラビリティ ⭐️⭐️⭐️⭐️ (自動スケール) ⭐️⭐️⭐️ (構築・維持に労力)
パフォーマンスとカスタマイズ ⭐️⭐️⭐️ (定義済み環境) ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️ (完全な制御)

最適解は「ハイブリッド戦略」

両方の長所を活かし、リスクを分散する

GitHubホステッド向き

全てのmacOSビルド、標準的・断続的なジョブ

+

セルフホステッド向き

大量・長時間のジョブ、特殊HW(GPU)、厳格なセキュリティ要件

あなたの組織に最適な選択は?

スタートアップ
(<15人)

GitHubホステッド一択。エンジニア時間を製品開発に集中させましょう。

成長企業
(15-100人)

ハイブリッド戦略を検討。コストが閾値を超えたら、一部のワークロードからセルフホスト化を。

大企業
(>100人)

積極的なハイブリッド戦略。専任チームでセルフホストを管理し、コストを最適化。

結論:選択は「投資先」の表明

ランナーの選択は、開発速度を取るか、コスト管理を取るかという、
組織の戦略的優先順位を反映します。

Thank you.