2025年 高速道路割引制度の最新動向
2025年の高速道路料金割引制度は、ドライバーにとっていくつかの重要な変更点があります。特に深夜割引の刷新と休日割引の適用除外日拡大は、利用計画に影響を与える可能性があります。ETCシステムの活用は引き続き全割引の基本となり、事前の情報収集と計画的な利用が一層求められます。このインフォグラフィックでは、主要な割引制度のポイントを分かりやすく解説し、賢い高速道路利用をサポートします。
深夜割引が大幅変更予定
適用時間拡大、対象は実走行分のみ、後日還元型へ。開始時期は2025年7月以降未定。
休日割引の適用除外日拡大
GW・お盆・年末年始に加え、2025年度から全ての3連休も対象外に。
深夜割引 (新制度) のポイント
現行の深夜割引は、0時~4時の間に少しでも走行すれば全区間3割引でしたが、2025年7月頃以降(開始時期未定)に導入予定の新制度では大きな変更があります。0時待ち問題の解消や安全運転促進が目的です。
項目 | 現行制度 | 新制度 (予定) |
---|---|---|
適用時間帯 | 毎日0時~4時 | 毎日22時~翌朝5時 |
割引対象 | 適用時間帯に少しでも走行すれば全走行分 | 適用時間帯に実際に走行した分のみ |
割引率 | 30% | 30% |
割引方法 | 料金所通過時に即時割引 | 後日還元型 (ETCマイレージ等) |
ETCマイレージ登録 | 不要 | 必須 |
上限距離 | なし | あり (無謀運転抑止のため) |
開始時期 | 終了予定 | 2025年7月頃以降延期、具体的時期未定 |
新制度では、長距離利用者の負担増を緩和する激変緩和措置も5年程度実施予定です。システム整備の遅れにより開始時期は流動的ですので、最新情報をご確認ください。
休日割引の注意点:適用除外日の拡大
土日祝日に地方部の高速道路料金が30%割引となる休日割引(普通車・軽自動車等限定)。2025年度は適用除外日が大幅に拡大され、多くの3連休が割引対象外となる点に注意が必要です。これは交通需要の分散と観光需要の平準化を目的としています。
主な適用除外期間 (2025年度)
- GW: 4/26(土)~5/6(火)の土日祝
- お盆期間: 8/12(火)~8/17(日)の土日祝 (要確認)
- 年末年始: 12/27(土)~1/4(日)の土日祝 (要確認)
- 全ての3連休 (例: 海の日、敬老の日、スポーツの日など)
結果として、2025年度に休日割引が適用される祝日は2026年2月11日(建国記念の日)のみの見込みです。
朗報:二輪車定率割引は休日割引の適用除外日でも利用可能です。
平日朝夕割引:通勤利用者向け
平日の朝夕(6-9時、17-20時)にETCで地方部の高速道路を利用すると、月の利用回数に応じて最大100km相当分が後日ETCマイレージで還元されます。ETCマイレージサービスへの事前登録が必須です。
1ヶ月の利用回数が4回以下の場合は割引対象外。1日につき朝夕各1回まで。大都市近郊区間は対象外です。
特定目的・利用者向け割引トレンド
通勤パス (社会実験)
平日朝夕割引の代替として一部地域で実施中(2025年9月末まで予定)。事前登録・前払いで指定区間が曜日時間問わず1日3回まで最大50%割引。休日・深夜割引等との併用不可。
社会実験二輪車割引
定率割引: 土日祝(休日割引除外日も含む)80km超利用で37.5%割引 (要事前申込、4/5~11/30)。
ツーリングプラン: 対象エリア乗り放題 (要事前申込、4/1~11/30)。
バイクユーザー優遇障がい者割引
事前登録で有料道路料金が50%割引。身体障害者手帳・療育手帳所持者が対象。精神障害者保健福祉手帳所持者は現行制度では対象外。
注意:精神障がい者対象外東京湾アクアライン割引
ETC時間帯別料金の社会実験を継続。特に土日祝の上り線は混雑時間帯の料金を高く、閑散時間帯を安く設定。下り線も新たに社会実験開始 (2026年3月末まで)。休日割引の適用除外日も適用。
都市高速道路の割引制度
首都高速道路(首都高)の主な割引
首都高では、NEXCOとは異なる独自のETC割引が中心です。2025年度にはETC専用料金所が90箇所に拡大予定。
- 深夜割引: 毎日0時~4時に入口等通過で20%割引。
- 都心流入割引: 放射道路末端部~都心環状線利用で料金上限設定など。
- その他: 環境ロードプライシング割引(大型車等)、大口・多頻度割引(法人)、外環道迂回利用割引、障がい者割引(50%)など。
- 注意: NEXCOのような広範な休日割引はなし。
阪神高速道路の主な割引
阪神高速も独自のETC割引を多数展開。2025年度にはETC専用料金所が51箇所に。大阪・関西万博期間中はダイナミックプライシング導入予定。
- 深夜割引: 毎日0時~4時に入口通過で20%割引。
- 特定区間割引社会実験(北神戸線): 平日朝の一部区間で割引(~2026年3月末)。
- 経路選択型割引: 大阪・神戸都心迂回/流入で最安ルート料金適用など。
- その他: 短距離利用割引、関西国際空港方面割引、環境ロードプライシング割引、乗継割引など。
お得な周遊パス・ドライブパス (NEXCO各社)
ETC車限定・事前申込制で、特定エリアが定額乗り放題になるプラン。観光施設との連携も多くお得ですが、GW・お盆・年末年始・3連休などは利用不可の場合が多い点に注意。平日の利用でETCマイレージポイント増量キャンペーンも。
NEXCO東日本「ドラ割」
北海道「道トクふりーぱす」、東北観光フリーパス、関東近郊プラン(北関東周遊、千葉ぐるっと等)、北陸・信越プラン(新潟観光、佐渡島等)。フェリーや航空会社との連携プランも。
NEXCO中日本「速旅」
「信州めぐりフリーパス2025」(首都圏・名古屋発着プランあり、通年利用可)。スキー場リフト券や温泉利用券との季節限定セットプランも。
NEXCO西日本「みち旅」
関西(有馬温泉、京都・若狭路・びわ湖)、中国(ぶらり中国、石見旅、とっとり満喫)、四国(四国周遊、四国まるごと)、九州(ぎゅぎゅっと九州まんきつ、マリンワールド連携)。
ETCマイレージサービスの活用
ETC利用額に応じてポイントが貯まり、無料通行分に交換できるサービス(登録無料・年会費無料)。NEXCOでは10円につき1ポイント。平日朝夕割引の還元や新深夜割引(予定)の利用には登録必須です。
1. ETCカード情報をウェブで事前登録
2. 高速道路利用でポイントが貯まる
3. 貯まったポイントを還元額に交換 (無料通行分)
NEXCOの場合、5000ポイントで5000円分の還元額に交換可能(還元率10%)。
割引の重複適用ルールと注意点
複数の割引条件を満たす場合、原則として割引率が最も高くなる1つの割引が適用されます。NEXCOの場合、深夜割引と平日朝夕割引が重なると深夜割引が優先されます。通勤パス利用時は他の主要割引は適用外となることが多いです。首都高では最大割引率は原則50%。詳細は各社の規定をご確認ください。
重要
割引ルールは複雑です。多くの場合、システムが自動で最適割引を適用しますが、利用明細での確認が推奨されます。